タコプロジェクト

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今回の日本滞在中の長男のプロジェクトは「生き物」が中心でした。

長男の今の夢は「マリンバイオロジスト(海中生物研究者)」です。

今回日本に到着したばかりの時にその長男がまず行きたいといったのが「海」でした。とにかく長男は要求の多い子供なんですが(「僕はこういうプロジェクトがしたいんだけど、それにはこれが必要、ここに行きたい」等)、この長男の日本最後のプロジェクトを今回紹介します。


その名も「タコプロジェクト」。

長男だけでなく普段は「機械系」な次男も、海にはよく行きたがりました。

毎回海に到着すると、海水パンツにシャツを着たままゴーグルをつけて海に素潜りします。そして、海中や海底にいる生き物たちを捕まえては「いたーーーーーっ!!!見てぇーーー!!」と私に叫びます。

石がごつごつと転がった浜には、大潮ともなると近所のおじいちゃんやおばあちゃんがウニやタコを取りにやってきます。すれ違うおじいちゃんやおばあちゃんに「今日はなんかとれましたか?」と私が聞くと、おじいちゃんやおばあちゃんが収穫物を見せてくれます。その時に息子達も覗いてみたり、どこで捕ったか聞いたりしていました。

その中でも多かったのが「ウニ」と「タコ」でした。タコが籠の中でにゅるにゅるっと動いているその姿が印象的だったのかもしれません。ウニはすでに何度か捕っていたので(食べれないので捕獲後は海に戻しましたが)、「オレもタコ捕まえたいなぁ」と長男が言うようになりました。

大潮は月に2回起こり3日程続きます。(大潮についてもネットや図書館の本でその性質を調べたりカレンダーとにらめっこしたりして調べました。)長男は大潮の日を確認してはタコを取りに海へ行きたいと言い、3日間連続で次男と長女を連れ4人で海に向かいました。

1日目、タコを取っている海女さんの近くにいる長男を見つけました。次男と一緒に近くを潜りながら、その人がタコを捕まえる瞬間を見ることができたそうです。捕獲後にその海女さんの腕にまとわりつくタコの足が取れずに時間がかかったことも後で教えてくれました。ヤスというスピアのようなものがタコを捕まえるのに必要だということも見て学んだようです。

その次の日もその海女さんと一緒にタコを探していました。長男が海中の岩陰に隠れていたタコを見つけ、海女さんにすぐに教えたそうですが、結局そのタコを追い込んだ後に捕まえきれず逃げられてしまったということでした。「岩のとこの穴から目がでとったと。オレが見つけておばちゃんに言ったけど、捕れんやった」と長男が興奮した様子で伝えてくれました。

3日目はタコは全く見つからず。

後日雨の日、軒下で竹をナイフで研ぎながらタコを捕まえることを未だあきらめきれない長男はヤスのようなものを自分で作っていました。「何をしてるの?」と聞くと「タコを取る時に使う刺すやつ作ってる」と教えてくれました。何も予定を入れていない日、1時間程黙々と自分で作っていました。

しかしここで横槍が。タコを捕まえるのに一生懸命な孫を応援したいと思ったのか、ホームセンターでヤスを長男と次男の分2本購入してきた祖母、つまりは私の実母。いつも「無かったら買え!」「わからんやったら専門家に聞け!」というタイプの実母ですから、「そんな作らんでもこれば使えばいい」と一言。長男のヤス作り熱はここであっさりと中断しました。

また次の大潮がやってきました。大潮1日目と2日目に海へ行きましたが、タコは全くいません。その代わり、ヤスを使って魚を取った長男でした。次男もヤスの取っ手先のゴムを利用していかに早くヤスを砂にさせるかを練習していました。この海からの帰りに長男は「きっと大潮でおじいちゃんやおばあちゃんがタコを先に取ってしまって、僕たちの取るタコが無くなるんだよ。だからおじいちゃんたちよりも早く海に来ないと」と言いました。「今度の大潮は大潮の一日前に海に来よう」という提案が長男から出ました。

次の大潮の前日の中潮の日、お昼過ぎからまた海へ繰り出しました。私の想定外にたくさんのおじいちゃんやおばあちゃんがすでに海にいました。「やっぱり皆大潮前に海にくるんだ」と長男。早速、ゴーグルをつけヤスをもって海へ駆け出しました。7月に入り外は蒸し暑く太陽は照り付け、小さなテントをもって長女用のお茶とお菓子を持参し長期戦に備えていた私は正解でした。案の定息子たちは海に潜っては頭を出し、潜ってはヤスを動かしている様子でした。

でも、この日は息子たちの執念の勝ち。長男と次男のわーっという雄たけびが向こうの方から聞こえてきました。「おかーさん、つかまえたー!!!つかまえたよー!!!!」という叫び声。「何を捕まえたとーーー???」と叫び返すと、「タコーーーーーーーーー!!!!!」と2人で興奮した顔で網を運んできました。

中サイズのタコ。

「本当に捕まえれたんだ~」と驚いた私に得意げな顔を2人でしながら、捕った時の状況を教えてくれました。長男がタコを見つけ、その逃げたタコを次男がスパッとヤスで突き刺したそうです。長男がタコを見つけて捕まえようとしたときは墨を顔にかけられたそうで、興奮気味の笑顔でその状況を語ってくれました。

タコが取れるとも思っていなかった私はタコを入れる網の袋を用意しておらず、「どうしたらいい?袋ないよー」と言うと息子たちは取っ手のついた魚捕り網にタコを入れ、取っ手だけをひっくり返しタコが出れないようにして小さな海水の水たまりにそっと入れました。海水の水たまりは私の案でした。

2人で協力して捕まえたタコは、その後長男が自分で調理したいと言い、クックパッドで一緒に下処理の仕方を調べ、長男が塩でタコを揉み洗いし、内蔵を取り出し、墨の袋で遊び、ゆでた後、ぶつ切りに切って、大好きなじいじとばあばと皆で食べました。

タコに加え、数日前に長男が釣ったあらかぶ(魚)と自分で植えて収穫したカボチャやナス、トマトなども一緒にテーブルに並べ、自給自足ディナーとなりましたとさ。

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