片づけないという選択

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(次男がマグナタイルで作った駅と木の線路)


育児本を見るとどの本にも当然のように書いていることがあります。


「おもちゃで遊んだ後は片づけさせましょう。片づけることを教えましょう。」


「遊んだら片づける」、私も長男がまだ小さい頃は、片づけることを教えなければいけない、毎回片づけさせて習慣にしなければならないと思ってました。

現にその頃私が興味を持っていたモンテッソーリ教育では、教具/玩具を棚から持ってきて、マットの上でそのお仕事をして、片づけるまでが一連の動作とされていました。

次男が生まれて、5歳になり、いよいよその個性が顕著になってきたころ、「遊んだら片づける」という当たり前が実は間違っているのではないか、と考えるようになりました。

次男が5歳半になろうという頃、私たちは続けて次男をホームスクールすることを決めました。
(アメリカの私たちの学校区では5歳から「キンダーガーデン」という小学一年生が始まる直前の一年間をその準備期間として学校で学び始めます。学校区次第で、キンダーガーデンは他の学年と同様の1日スケジュールだったり、半日だけのところもあります。)

次男はホームスクールをしていたので、毎日暇です。
朝は長男がバタバタして学校に行く準備をしている頃に起きてきて、まずプレイルームに向かいます。

それから、30分はレゴ、積み木、ミニカー、木製線路、カプラなどで黙々と一人で遊んでいました。

同じ時間帯、私は長男や旦那のお弁当を作ったり、朝ご飯の準備をしたりで忙しくしています。
長男や旦那が学校や仕事に出て行くと、やっとゆっくりと次男と長女と私の朝食の準備をして、次男をプレイルームに呼びに行きました。

すると、そこには木製の積み木と線路とカプラを使って、高架橋を作り終わった次男がいたのです。
次男も作り終えた満足感ですごく誇らしそうに私に自作の高架橋を見せてくれました。
お片付けするには勿体ない作品でした。

本人が壊したくない、片づけたくないというのでそのまま高架橋をしばらくそのままにしておくことに。
何せ、プレイルームの床の上の作品で、走り回る兄もいるし、なんでも壊したがり屋の妹も同じ家に住んでいます。
壊される可能性も高いのでどこかに高架橋を移動させたいけれど、カプラを土台に使っているのでそれもほぼ不可能。

ということで、できるだけ壊されないように気を配りながら作品を一日プレイルームの床に取っておくことに。

次の日、同じように朝から起きてきた次男が朝食前に黙々と、またプレイルームで作っていました。
長男と旦那が学校や仕事に出た後、プレイルームを覗いてみると、高架橋の下に道を作っていました。
高架橋と道はそのまままた保存しておくことにしました。

そしてまた次の日、今度はレゴでビルや家を作って、高架橋と道の周りに置いています。

そうすると、一週間が過ぎるころには小さなプレイルームの中には、小さな街が出来上がっていました。
リサイクルボックスで道路標識を作ったり、トンネルを作ったり、色々ととにかく細かいところまで足していきました。

子供用の椅子をつなげて橋を作ったり、ロープウェイを作ったり、ソファーもはがして(座る部分が簡単にはがせます)使っていて、もうほとんどプレイルームには足の踏み場がないくらいでした。

そして、その自作の街でミニカーで遊んでいました。
それが何日か続きました。


この時に、「片づけることで子どもの想像力/創造力を潰しているのかもしれない」「片づけないと、表現に境界線がなくなるのかもしれない(遊びや表現力の広がりが増すのかもしれない」と思い、この出来事の後、片づけることを強制しなくなりました。


同時に、子どもの想像力/創造力の芽を大人が摘んでいる瞬間って日常の中にいっぱいあるんだろうな、と思いました。


「しつけをしない子育て」というのをどこかで読んだことがありましたが、「しつけ」で子供の才能をつぶしている部分もたくさんあるんでしょうね。


我が家はこの「しつけ」と「自由」の間で、夫婦の子供の頃の経験や読書を参考に、バランスよく舵を切りながら子育てはしているつもりです。
どちらかというと、主人が「自由」が得意で、私が子どもの頃の体験を通して「しつけ」が身体に染みついている感じですが。


「片づけない」と一言で言ってしまうと、生活全般のお片付けを強制しないと思われるかもしれませんが、今日の記事は遊びにかんしてです。
脱いだ靴下や洋服はきちんと洗濯かごに入れる約束ですし、外から帰ってきたら手を必ず洗う習慣もついています。


遊んだ後のお片付けが「間違っている」という少し強めの表現を冒頭で使いましたが、私にとってはそのくらい驚いたことでした。
「枠」を意識しすぎず子供の「自由」を尊重すると、子供はこういうことをするんだ~ということを教えてもらいました。
これも次男に「暇」があったからですね。

やっぱり子供には暇な時間が必要なのですね。



上下の写真2枚は、次男が2日かけて作ったものです。
最初にマグナタイルでビルディングをつくり、翌日「このビルディングを駅にしよう!」と思ったんでしょうね。
線路を足しました。
いつもこのような感じで少しずつ次男ワールドが広がっていくのです。


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